2016/01/11
左リアドア・フェンダーをぶつけてしまったTOYOTA AQUAが入庫しました。
キズの確認
今回のAQUAのキズですが、見た目より損傷が大きくなっています。パット見た感じはさらっとしたすり傷です。
しかしドアを開けてフェンダーをみるとフェンダー側にもキズが入っています。
今回のアクアだとディーラーで修理するとドアもフェンダーも即交換といわれるはずです。見た目よりダメージが大きい例です。
修理 ボディ整形
まず潰れてしまっているところをすべて引っ張り出します。引っ張り出した後パテでボディラインを完全に再現していきます。
ドア内側もヘコんでしまっていたので引っ張り出してからパテで整形していきます。
修理 塗装
ボディラインの修正が完了した後は塗装です。まずはドアの内側から塗装していきます。
下の写真で3枚目をみるとドアとフェンダーの内側だけ塗装した事が良く分かります。(外側は塗装が塗り終わってない)
内側を仕上げた後にボディ外側を塗っていきます。同じ色合いに仕上げるためにドアとフェンダーを一度に塗っていきます。
塗装はいつも通りボディカラーを塗装した後クリアーを塗装します。そのあとコンパウンドで磨きこみを行い完成です。
今回塗装ではリヤパネル1枚を塗るためにフロントフェンダーとドアミラーのところまで塗装しています。アクアの構造上リアフェンダーパネル1枚でフロントフェンダーまで作ってあるためです。
キズ部分だけ塗って目立たないところで塗装をボカシて処理すると半年、1年後にボカシ処理をしたところが目立ってきます。これをパネル1枚すべて塗る事でボカシ処理をしなくて済みます。
ボカシ処理がなければ塗装は何年経過しても品質が落ちる事はありません。
ボカシ処理を入れれば半年1年で境目が目立ってきます。
オオクボ自動車ではこのような時、見積もりをするときにボカシ処理を入れて安く仕上げるか、クオリティ重視で1枚塗ってしまうかオーナーさんに伺い決めていただくようにしています。
大抵の板金屋さんでここまでトコトン、オーナーさんと話している板金屋はオオクボ自動車だけではないでしょうか?
逆にいえば板金屋さんがボカシ処理の判断をしてしまうと仕上がりを重視してるオーナーさんからすれば「お金を支払ってるんだから綺麗にしあげてくれよ・・・」となってしまいます。
結果として半年後、1年後に塗装の境目が目立ってきても、「新車とは違うし…板金修理だし…」とオーナーさんが自分で自分を納得させる事になってしまいます。こんな残念な事はありません。塗装は1枚仕上げれば1年で劣化するものではありません。
オオクボ自動車ではパネル1枚塗装を選ぶお客さんが結構いらっしゃいます。